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作業写真

作業場に運び込まれてきました。運送中に破損しない様に燭台(キャンドルスタンド)は外しています。
 













内部構造としては、フル鉄骨で交叉弦です。チューニングピンはベヒシュタインの様にピン板へダイレクトに刺してあるタイプで、真鍮製のプレートが取付けてあります。プレッシャーバーと言うフレームのアッパーベアリングの所に弦を押え付けているバーが低音側にも付いています。構造ではありませんが、フレームの絵柄がとても綺麗です。鍵盤とアクションの接触部のアジャストが2つの木ネジを手前の所と奥の所とを回して上下させる為、少々面倒です。ベヒシュタイングランドのアブストラクトアクションで使用する専用マイナスドライバーを使います。この構造は旧式と言えます。
もうひとつ決定的に古い構造と言えるのが、写真の様に押した鍵盤を止めるのに鍵盤最後尾の上部にバーがあり、これが受け止めているタイプでした。以前の修理の人か調律師かがやはりこれは良くないとの判断か、現代のピアノ同様に鍵盤フロントピンの所に丸いクロスが入れてありました。当社でも同様にします。それぞれの鍵盤ストロークが現代と同様なしっかりとした物となります。
アクション自体は現代のピアノと同様の為整調作業は普通に出来る物でした。
※左最上部の写真はハンマー交換後の物です。
 
ハンマーヘッド(レンナー社製)にシャンクを植えた(接着した)ところです。
 
ハンマーバットは再使用の為元々のシャンクは切って、埋まっているシャンクを取り除きます。 
 
これからハンマーの接着です。 
 


 全て接着しました。
 




こちらは外観です。フレームに絵柄がありましたが外装も美しいピアノです。
 
修理、整調、調律、整音と終わり、お客様に工房まで来て頂き、試弾して頂きました。音そのものは気に入っていただけましたが、タッチが軽すぎるとの指摘をいただきました。(勿論こちらも分かっていますが)変えたハンマーはオリジナルの物より僅かに大きく重い為、元々はもっと軽かったはずです。中音部で47〜50gで下る為、確かに現代の物と比べると軽いです。
当社工房内とお客様のお部屋とでは響きが違う為に、届けて2〜3週間試しに弾いてからその時点でもう一度重さを決めましょう、と言う事にしました。ハンマーが新しく、音量が出るために余計に軽く感じたのだと言います。タッチ感と音量は密接な関係が有るのでよくこの様な事があります。
 
お客様のお部屋に戻ってきました。
  お届け後の調律です。出荷前にもしている為狂いは僅かです。
 






最後に肝心なタッチの重さですがやはり重くしたいとのご要望のため、鍵盤最後尾の今は役目をしていない部分に10gの鉛が貼れるので一律に取付けました。
約5〜6g手前で重くなりお客様に試弾していただき、全て終わりました。
修理依頼有難うございました。今後もどうぞよろしくお願い致します。

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